【ネタバレあり】FF15(PC版)の感想

2019/06/26 0

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『FINAL FANTASY XV』(PC版)を全クリしたので感想を書きました。ネタバレにご注意ください。


『FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION』(steam)を購入後、予定していたDLCが開発中止になったというアナウンスがあり、プレイする意欲が薄れてしまって、ずっと積んでいました。
※『WINDOWS EDITION』に入っている追加エピソード3本とは別に、DLC4本が発売予定でしたが、そのうち3本が開発中止となり、小説での発売という発表がありました。

FF7Rの発売前にFF15はプレイしておかないとな!と思い、全クリしました。
プレイ時間は約60時間、レベル67、サブクエストは討伐依頼以外はほぼやりました。MODは入れてません。


本作をクリアして「FFの世界観っていいな」と改めて思いました。
ストーリーについては、関連作品(映画)を見ないと分からない部分があったり、描写不足、追加コンテンツをやらないと理解できない等、残念な所はあります。

でも、終盤から涙腺がヤバくなりました・・・。
あんなの泣くわ。

【良かったところ】
◆キャンプ、料理、写真といった「旅」の演出
◆しばらく宿泊しないと服が泥だらけになる細かい演出
◆プロンプトの写真システム(写真を選ぶ時も被写体ごとにコメントが異なる。例:〇〇が写ってるね等。すごいセリフ量)
◆料理が本当に美味しそう、種類もたくさん。飯テロ。
◆主人公のキャラクター性
◆シフト攻撃が爽快
◆戦闘中の仲間の掛け合い、連携技の爽快感
◆仲間の行動(主人公を追い越したり、街中では看板を見たり独自の行動をする。チョコボにも全員乗る。狭い場所で行き先を塞ぐ等、邪魔になることはなかった。すごい)
◆全体的に易しめな難易度、遊びやすいミニゲーム
◆現実世界とファンタジー世界がミックスした景観
◆日中と夜間で敵タイプが変化する
チョコボ、アンブラかわいい
◆良BGM(特に好きなのはハンマーヘッド、ダスカ地方の戦闘曲「The Fight Is On!」、帝国兵戦の戦闘曲「Veiled in Black」、シガイ戦の戦闘曲「Horrors of the Night」、リヴァイアサン戦「APOCALYPSIS AQUARIUS」、イフリート戦「Hellfire」←1番好き
◆FFシリーズのBGMを聴きながらプレイできる
◆クリア後のコンテンツが豊富

【良くなかったところ】
◆ファストトラベルが不便
◆ロード時間含め、移動時間が長く感じる
◆操作性はイマイチ
◆受注中の全クエストがマップに表示されない
(「クエスト」の項目から1つ1つ確認しなきゃならない。確認中はマーカーを置けないので、置きたい時は「マップ」の項目に切り替える。マップに表示されるのは選択中のクエスト1つのみ)
◆魅力的な世界観でありながら描写不足なストーリー
◆メインシナリオが短い
◆敵の湧き方
(魔物を狩っている所に魔導兵がひとかたまり出現したりする)
◆一部ダンジョンにビックリ要素あり
(暗闇から敵が飛び出す&効果音で驚かす系が苦手な方はご注意)
◆クリア後の追加エピソードをやらないと、本編が理解できない部分がある→いきなり仲間が離脱した理由など
(ちょっとあれは酷い)

以下、長ったらしい感想文です。ネタバレしまくりなので、未プレイの方は見ない方がいいと思います。ご注意ください。






●オープンワールド系RPG初心者にオススメ
『FF15』はオープンワールドではありますが、あくまでもシナリオ主体のRPGなので、最初は移動手段・エリアに制限があります。物語が進むと、移動手段とエリアが広がっていくというパターンです。
最初から自由にマップを移動できるゲーム=オープンワールドだと想像していると、いちいち制限があって面倒くせぇ!ってイライラすると思います。

オープンワールドをやった事が無い方なら、先入観なくプレイできるのではないでしょうか。むしろスカイリムみたいに、最初から自由にどこへでも行けちゃうゲームより、ある程度エリア分けされているゲームの方が遊びやすいかなと思います。


●序盤の移動「制限」について

『FF15』では車(レガリア)移動が基本です。燃料を消費するので、パーキングで補充が必要ですが、そこまで気にしなくても大丈夫でした。わざとガス欠を狙わない限り。

目的地までオート運転か、自分で運転するかを選べます。
自分で運転する場合、最初は強制的に道なりでしか進めません。つまり「前進」か「後退」か「ブレーキ」、たまに「方向転換」、それだけの操作です。すごくつまらなくて、即ウンザリしました。
最初はオート運転で景色を楽しみましょう。カーステレオでFFシリーズの音楽を聴きながら♪


シドニーのクエストをこなせば車がパワーアップして、道路以外でも運転できるようになります。マニュアル運転を楽しむのは、車がパワーアップしてからですね。
ただし、1回ぶつけただけでフロントガラスにヒビが入ります。走行には何の支障もないのですが、ショックですね(;・∀・)
これも強化パーツがありますので、付ければマシになるかなぁ。
(ヒビ割れたまま運転していたので、検証していません)

ファストトラベルできる場所は、一度訪れた街・パーキング、最後に宿泊した地点、車の3つです。
街やパーキングにファストトラベルしたい時は、マップからではなく車から選択します
他のオープンワールドゲーだと、マップを開けば直ぐファストトラベルが選択できますが、『FF15』では車に戻ってから拠点へのファストトラベルを選択しなきゃならない。最初は面倒くさくてイラっとしました。

そして、ファストトラベルには時間帯の制限があります。
「夜」になると強敵の「シガイ」が出現して、非常に危険です。夜間の移動は仲間に制止されてしまい、マニュアル運転以外はできません
HUDに時計表示がありますので、夜までに車に戻るか宿泊地を決めておくか、時間を気にして行動しなきゃなりません。不便です。
(クリア後に振り返ってみると、大きな意味があったんだなと思います。夜はキャンプしなきゃならないってのは、仲間たちと1日1日を振り返る時間が設けられる。それは旅をしている感覚を味わえますからね。これ大事)

主人公が高レベルになると、夜間のファストトラベルも解禁になります。


FFシリーズでおなじみの「チョコボ」。今作でも乗れますが、専用クエストを達成した後からになります。最初から乗らせてくれぇ(´□`;)
(ノクティス王子の言うとおり、徒歩だりぃわ)

このように、序盤では移動手段の制限が多いです。RPGあるあるですね。しかし、他のオープンワールドゲーと同じようなシステムを想像していた方だと、戸惑うかもしれません。


●景観、グラフィックについて

現実的な街並みの向こうに非現実的な景色が広がっていて、感動します。


街に入れば日常(人間の世界)、外に出ればファンタジー(神話の世界)という一風変わった光景を楽しめます。
しかもFFシリーズの音楽を聴きながら、探索できるのも良かったです。
「ミュージックプレイヤー」というアイテムを購入すると、車以外でも聴けるようになります。


仲間がみんな真っ黒い服なのはちょっと飽きる。カジュアルなコスチュームも用意されているので、変更可能です。
(なぜ黒い服なのかは、墓巡りする時点で察しますけどね)


あと、料理がすごい。腹減る。バフ効果も嬉しい。クエスト前は勝負メシを食べてから!


終盤は雰囲気が一変。全く別の世界のようでした。新宿王都の荒廃っぷりは、廃墟好きとしてはじっくり観察しながら進みたいところ。
(看板や車のナンバープレートとか、地下鉄とか、めっちゃ日本でした)

グラフィック設定ですが、全体的に「高~標準」でプレイしました。
私のPCスペックが若干古いせいか、CTDは何度もありました。ファストトラベルする瞬間にCTDします。
ロード時間は長かったです。
(ちなみに、推奨スペック「ストレージ:100GB」となっていますが、今確認したら86GBでした。かなり容量が必要)


●バグについて
進行に支障をきたすようなバグは発生しませんでした。

主人公の武器が透明になって表示されない、仲間が透明になって表示されない(声だけ聞こえるホラー)等のバグはありました。でもゲームを再起動すれば問題ありませんでした。


●操作性と動作について
あんまり良くないです。
オブジェクトを調べる時の反応が鈍いです。対象に接近してきちんと立ち止まって「調べる(乗る・拾う)」の表示が出てからボタンを押さないと、反応しません。地味にストレスです。
(カエル採集は特にキツかった)

キャラクターの動作ですが、個人的に1歩目がもっさりしているゲームは好きじゃないんです・・・。『FF15』はややもっさり気味。

ダッシュできますが、スタミナ消費するわりにあんまり早くないのが残念。ダンジョン内では何故か走らない場所があるので(演出のため?)、ダッシュ必須です。さすがに歩きはだるいですからね。
スタミナ消費をなくすアクセサリーが初期からあります。これはとても良かったです。

車から降りる動作が遅いです。主人公ノクティスの動きって、何というかフワッフワしてるんですよね・・・この点も地味ストレス。
(だから子供っぽいなと思っていたんですが、オプションの人物解説で20歳と書かれていて驚きました)


●戦闘について
難易度は2段階「ノーマル」と「イージー」です。私は「ノーマル」でプレイしましたが、快適でした。アクションゲームに不慣れな方でも大丈夫だと思います。


基本的に主人公を操作します。主人公が戦闘不能から「フェニックスの尾」などのアイテムで復活できなければゲームオーバーとなります。
回復を怠らなければ、まずゲームオーバーにはならないです。
難易度は易しめなので、レベル差がある敵でも勝てそうな気がしてくるんですが、さすがにそれは無理でした。序盤では「フェニックスの尾」が高額で入手しにくいため、使いまくることはできません。当然ながらゾンビアタックは無理ですね。
(勝てない敵がいたら逃げましょう)

敵の攻撃に合わせて回避したり、防御とパリィを使うといったアクション要素があります。上手くきまるとカッコイイし、大ダメージを与えられます!
(ポーション&エリクサーがぶ飲みゴリ押しプレイも可能ですが、お金がかかりまくるので、なるべく大ダメージで短期決戦を狙っていきたいところ)


しかし、敵が複数いると画面がごちゃごちゃになり、いちいち攻撃を見分けるのは難しいです。
(落ち着いて考えられる「ウェイトモード」もあります)
ロックオンも対象がコロコロ変わるので画面が揺れる揺れる。どうせ画面が揺れるなら、シフトを使いまくろうってなっちゃいますね。
シフトとは、剣を投げた先に瞬間移動できる技で、主人公の特殊能力です。高所などにシフトして戦闘から一旦離れて、再び敵にシフトで攻撃、またシフトして離れて・・・を繰り返す戦法もできます。目が回りますが。

魔法については、基本的にファイア系・ブリザド系・サンダー系の3種類を精製して、投擲武器のように使います。魔法は強力なんだけど、当てにくい。せっかく「5連続Lv.99ブリザガ」とか精製して、意気揚々と敵に投げて外した時はガッカリですよ。いい塩梅だと思います。
今作は魔法の種類がとても少ないですね。
デフォルトでフレンドリーファイアありになっていて、初見ではビックリしたんですが、FF無しにするアクセサリーがありました。

アビリティを取得すれば操作キャラを切り替えることも可能です。
私はずっと主人公を使っていたので、切り替え機能は使わずに終わりました。
(主人公めっちゃ強いんですもの。あんな顔してワンマンアーミー。FFの歴代主人公の中でも強キャラじゃないかな?)

あと武器調達も簡単でした。サブクエストをこなしながら普通にアルテマブレードが手に入りました。FFシリーズといえば最強武器の収集になにかと時間がかかるのですが、今作はありがたい。
さらに強い武器が欲しいなら、本編クリア後のやり込み要素をやってね!って差別化されていたのも良かったです。


●ミニゲームについて
FFといえばミニゲーム。安定した面白さ。釣り、チョコボレース、モンスター闘技場、車でタイムアタックができます。


全体的に易しめな難易度になっています。景品も重要アイテムってわけではなく、記念品ぐらいの内容になっているので、気張らずに楽しみましょう。
(『FF10』の鬼畜ミニゲームが苦手だった人でも安心です)


クルーザーで海釣りもできます。マグロおおおおおお!!!!


手強かったマグロはお寿司になりました。全パラ上昇経験値上昇常時クリティカル・無限ダッシュ、バフ効果がえらいことになってます。苦労して釣った甲斐がありました。
美味そう!!!!


●ストーリーについて※ネタバレ注意
私は主人公ノクティスの物語だと思いました。
逃げ道のない人生を、彼がどう生きたかが重要。選ばれし真の王としてではなく、普通の青年として。気心しれた親友達との「旅」の過程は、そのためだったんだなぁと思いました。
最後に旅の写真を選ぶところでじーんときてしまいました。こんなん泣くわ。

とはいえ、ラストは評価が分かれそうだなぁと思いました。
作中、主人公は事あるごとに「王の自覚」を確認されるんですが、「王の自覚」の意味が終盤になって大きく変わるんですよね。

私は最初、「主人公の成長ストーリー」だと思っていました。甘ちゃん王子から立派な王になって、ルシス国を再建する主人公の姿を想像していました。仲間達が期待する「王の自覚」ってそっちの意味だと思っていたんですよね。

ところが、終盤に「真の王」の意味が明かされます。
この時点でようやく成長ストーリーとは関係ないことに気づきました。だって、自己犠牲エンドに成長ストーリーなんて・・・ないでしょ?
パワーアップ的な成長過程は飛ばされますしね(10年間クリスタルに幽閉)

結局、ラスボスによる「ルシス王家への復讐劇」なんですよね。ラストも含め、全てラスボスのお膳立て。主人公が鉄の意志で使命のために動いた感じじゃなくて、ラスボスの筋書き通りに進んでいった結果、自らの命で星を救ったという流れ。評価が分かれそうですよね。
私は予想を上回る展開で面白かったです。
(ただ、最後のノクトとルーナはう~~~~~ん🤔って感じです)

主人公達が真っ黒い服なのも、王家の墓巡りをしたのも、最後の展開も、ルシス国が「死」と深く関連していたからなんですね。そして、「死」とは程遠い不老不死のラスボスも、またルシス王家から生まれたという話は面白いなと思いました。
(テーマ曲の『Stand by Me』といえば、映画の原作小説のタイトルが『THE BODY』(死体)ですしね)

しかし、ちょっとよく分からない部分があります。私が疑問をもったのは以下の部分。
・皇帝はなぜクリスタルに執着していたのか
(光耀の指輪とセットでないと力発揮しなくね?)
・レイヴスについて
(神凪一族の長男であり、主人公の義兄になる予定であり、主人公の父ちゃんの剣を所持し、帝国将軍というオイシイポジションなのに、あまり絡んでこなかった。残念)
・アーデンがルーナを刺した理由
(殺すのが目的なら誓約が終わってからでいいだろうに)
・星の病の原因について
(それが分からんから、「真の王」頼みなんですけども)
・帝国内部のゴタゴタについて
(気づいたら瓦解してた。レイヴス将軍と、あと誰だっけ?レベル。帝国基地を潰すクエストってアイテム収集以外に意味あったんだろうか?)
・不死身のラスボスにどう対処するか、仲間が議論した形跡がない
(やっぱり「真の王」頼みなんだよなぁ)
・アーデンはなぜ「真の王」にこだわるのか
(復讐ってことだけど。王家断絶なら覚醒前のノクトを叩けばいいのに。歴代王の英霊ごと完全に葬りたいとか?)
・「真の王」の真実を知っていた人物は?
仲間達は知らないんですよね?「やっぱつれぇわ」への反応が、どっちなのかよく分からないんですよね。
一方で、アーデンは最初から知っていた。それが復讐の目的だし。
レギス王は?最初から知っていたなら、息子を奔放に育てた理由も分かるし、秘密裏に息子を国外に出し、捨て身で帝国を迎え撃ったのも分かるかも・・・。
コル将軍は?ルナフレーナ様は?レイヴスは?

曖昧な部分はありますが、全体的に良いゲームだったと思います。
キャラクター達の会話内容も、『FF13』の「俺たちはファルシ(神)よりも強い☆」というノリより全然好きでした。テンポも早い方ですし。


●登場人物について

■主人公ノクティス・ルシス・チェラム
20歳。ルシス王国の王子。クリスタルに選ばれた真の王。
ノクティスの父レギスは、王家に伝わる「光耀の指輪」とクリスタルの力を用いて、王都を防護する「魔法障壁」を張っている。国民だけでなく、クリスタル、そして選ばれし真の王ノクティスを守り続けるために。
しかし、ノクティスは次期国王の自覚が無いような態度なので、周囲をハラハラさせている。
シド曰く「親父の威厳をそっくり拭き取ったような顔」

「だりぃわ」等、何かと一言で片づけるため、口数はあまり多くない。が、常に初見プレイヤー目線の率直なコメントを言う。
(彼のコメント力がツボでした)
シャイなのか、初対面の人(特に女性)とは目をそらす。細かい表情や仕草も作り込まれていて良かったです。
基本的にぶっきらぼうな対応だが、根はとても優しい。
学生時代は新宿でインソムニアで接客バイトをしていた。偏食家。釣り好き。

国のために政略結婚することになり、生まれて初めて「魔法障壁」の外へ出たところから物語がスタート。同行するのは親友3人と父の愛車レガリア。路銀を自分達で稼ぎながら、結婚式場を目指すことになります。


王子なのによくも悪くも王族らしくない態度と喋り方が、最初はツボでした。資金調達のために様々な人から頼みを聞くんですが、完全に一般市民扱いされます。でもノクティスは「そっちの方がラクでいいしな」と言う。お忍び王子の職務体験みたいで面白かったです。王子のキャラにほだされる依頼人もいたり。
(↑の画像は送電設備の点検を請け負った時)


立場が人を作るとはいうけど・・・彼の立場は宙ぶらりんなんですよ。どうしたらいいのか分からない。それで「王の自覚」だとか「王の使命」だとか曖昧なことを言われ続けるのも、ちょっと不憫かなと思いました。

■人々は帝国やルナフルーレ様の噂はすれど、ルシス国の話はしない。ノクトの身分を知っている新聞記者すらも、ほとんど質問してこない。隣国なのに関心をもたれていない。奔放なノクトはお気楽で宙ぶらりん状態だ。兄貴分のグラディオ、たまらず喝ッ

■父レギス死去、国が陥落し、政略結婚どころじゃ無くなった。いざ帝国へ復讐だ、と目的を切り替え、足がかりに王家の墓巡りをして先祖の力を得る。謎の頭痛に苛まれ、解消方法を求めてうさんくさい男に導かれるまま、巨神の啓示を受ける。後日、改めて神の遣いから「六神の啓示を得よ」と仰せ。目的が右往左往。その間に帝国は内部崩壊。世界情勢がいまいち分からず、名ばかりの王ノクトの立場は宙ぶらりん状態

■日に日に夜が伸び、星の病が深刻化する。人々に不安が広がる中、病を癒し希望を与える神凪ルナフルーレ様。神話によれば、選ばれし王と神凪が「星を蝕む闇」を討つという。ノクトと彼女は星を救う使命を担っていた。しかし、彼女は「光耀の指輪」を託して死去。使命はノクトに託されたわけだが、偉大なルナフルーレ様を失った絶望感は拭えない。残った指輪で一体何を成せばいいのか、選ばれし王は宙ぶらりん状態だ。列車に乗って、目的地に着くのをただ待つしかできない。そんなノクトに「いい加減、切り替えられねぇのか」と問い質すのは、酷ってもんだ

■うさんくさい男の見事な策略により、ノクトは剣神とタイマンで啓示を受ける。ついに星を救う使命「選ばれし真の王」の真実を知る。力を蓄えるために10年間、クリスタルの中を宙ぶらりん


10年後、自分が成すべきことを理解したノクト。決然とした足取りで祖国に帰ります。アーデンの煽りにもブレない。宙ぶらりんだった彼はもういません。このシーンは涙腺ヤバかったです・・・。
それにしても10年後のノクト、イケメンすぎる。
昔は神の声が分からず頭痛が起きていたが、今は理解できるようになっていました。
(シヴァの通訳をして皆に伝えた)



■イグニス・スキエンティア
22歳。軍師。ノクトの幼馴染であり、知恵袋であり、母ちゃん的存在。
身の回りの世話から旅の計画、運転、戦闘の指揮も執る。彼が有能すぎてノクトが頼りっぱなしになっている面も。
プレイヤーもなにかと頼りがち。選択肢に迷ったらイグニスに投げとけばOKだし、戦闘でも彼のコマンドが優秀なので、とにかく使いまくり。

料理好き。デカイ恐竜型の魔物を見て「食うか食われるかだな」(ピコーン!イグニスが新しいレシピを習得!)、デカイ海老型の魔物を見て「あれだけデカイと味が落ちる…」(げんなり)、トンべリの包丁を見て料理対決でもするのかガチである。
プロンプトの写真にはいつも弾ける笑顔で写る。

様々なレビューで指摘されていますが、帝国の宰相アーデンのことを何故か知らなかったのが違和感。でも新聞記者ディーノでさえも「帝国関係者かもね」と知らなかった模様。
イグニスの残念な所ってそこぐらいしか思い浮かびません。


チャプター10では、彼が失明したというショッキングな知らせ。ルナフルーレ様の訃報も重なり、ノクトの精神的ダメージは計り知れない。そこを汲み取りつつ、彼の背中を押すイグニスの言葉は、胸を打つシーンです。マジ母ちゃん。

10年後、王の剣の拠点でノクトの演説を聞き、「やはり、俺たちの王だ」と感慨深げでした。母ちゃん・・・。



■グラディオラス・アミシティア
23歳。王の盾(親衛隊)の家系であり、本人も「王の盾」の道を選ぶ。ノクトの兄貴分。
要所要所でノクトに「どう思う?」と問うが、ノクトの返事はほぼ「あぁ」。本当はノクトに皆を引っ張っていってもらいたいんだろう。ノクトに喝を入れたり、わざと挑発するような言葉を投げかけて、奮い立たせようとすることも。
(分かっちゃいるけど、宙ぶらりん状態のノクトが仲間を責任もって導くとか厳しいんじゃないの??)

戦闘面では、体力・パワーが高くて強い。ボス戦以外は特にコマンド出しせず、AI任せにしていました。
キャンプ好きで野性的。見た目通りのキャラ。
ノクトが大物を釣り上げると、躊躇なく飛び込んで魚を引き上げる所が兄貴っぽい。


巨神が動き出した時は、地震に巻き込まれないようにノクトを助けたり、持ち前の力技で巨神の張り手を受け止めたりした。
また、頭痛と暑さで気が立つノクトを一喝。「王の盾」として決死の覚悟をもっていることを語った。
(今語るの!?って初見ではビビりました)

それ以降、グラディオのかっこいい見せ場が乏しい。巨神の攻撃は受け止めたのに、レイヴスには軽々といなされてしまったり。アラネア姉さんにはダイレクトにノクトが狙われ、慌てて前に出ていた。
(ベテラン軍人相手には仕方ないと思いますが・・・)

チャプター10の列車の口論シーンは大不評。私もドン引きしてしまいました。
グラディオの言いたいことは分かるんです。身も蓋もないですが、ノクトは国王らしい態度と言動じゃないですからね;
あと「切り替えられねぇのか」「テネブラエには寄らねぇぞ」なんて言い方をしたのは、ノクトとルナフルーレ様の仲を知らないから?
ノクトは恥ずかしがってルナフルーレ様の話をしたがらなかったので、2人の絆を皆はよく知らない。すなわち彼女の死がノクトにとってどれほど重大か、グラディオらが分かっていないんじゃないかな?この辺はノクトの口数の少なさも影響してるのかなと思います。

10年後は、イリスとコル将軍が仕切るシガイ討伐に参加。
王の貫禄をまとったノクトに、誰よりも敬意を表していました。



■プロンプト・アージェンタム
20歳。ルシスの一般市民。ノクトの同級生。
ムードメーカーで仲間思い。ノクトを王族扱いせず、友達として接する。明るく振る舞っているけど、身分について気にしている模様。
普通の青年で、彼を通して王都がいかに平和だったか感じ取れる。また、危機感が足らない発言が多々ある。
10年後の変化が著しい。

武器は銃。対シガイに有効なコマンド「スターシェル」は暗いダンジョン内でよく使いました。照明弾で画面が見やすくなるから。
コマンドでのマシンナリィの一撃が強くて好き。HP・体力共にとても低いので、アクセサリー選びに悩む。
(ポーション消費量が一番高いキャラじゃないかな)

洞くつでデカイ蛇の魔物に絡まれた時「いけ!ノクト!」(ポケモン風)、ダンジョン最深部までやっと来たのに鍵付きの扉を見つけた時「鍵?RPGであるような、全部の扉開けられるヤツ?」(ドラクエのネタ)等、場を和ませる。
後半、彼が離脱してしまってシリアスムードまっしぐら。彼の存在感を思い知る。

列車で入れ替わるシーンは、初見では全く気づきませんでした。なんかプロンプト消極的だなぁ、ぐらいにしか思いませんでした。改めて見返してみると・・・なんで怒らないんだプロンプト;


さらっと出生を暴露するシーンは、魔導兵とシガイ研究の実態を知った後だからプロンプトもまさか・・・?なんて思いましたが、ノクト達は「生まれなんてどこでもいいし」で終わり。わーお。

10年後は、グラディオと同じくシガイ討伐に参加。魔物にビビったり、写真家の夢や恋を語る彼はもういません。シドニーとも進展なし。それに対するノクトのアドバイスがぐっとくる。



■ルナフルーレ・ノックス・フルーレ
24歳。テネブラエ王国の王族。神凪一族で、史上最年少の神凪に着任。
神凪は誓約(神を眠りから覚まし、人間の意志を伝える)ができる。また、神より星の力を授かっていて、治癒能力がある。星の病を癒せるのは彼女だけ(完治は難しいみたい)、人々の希望の象徴である。
ノクトの婚約者。政略結婚とはいえ、ウェディングドレスを嬉しそうに眺めていたらしい。世界中が祝福モードだった。


12年前、テネブラエを訪れたノクトと星を救う使命を約束。ノクトは「ルーナ」と愛称で呼ぶ仲だった。
その後も伝達犬アンブラを通して、密かに交換日記をやりとりしている。
(ロマンだね)

作中は過密スケジュールをこなしていた模様。
結婚式のためにテネブラエを発つ→ルシス国で襲撃に巻き込まれる→指輪と共に脱出後、レスタルムに一時滞在。巨神と雷神の誓約を行う→オルティシエに向かう→演説後、水神の誓約を行う
自分の立場と役目に全てを捧げている彼女は、ある意味ノクトとは対照的。
(そのノクトが、彼女の演説を聞いて感銘を受けている様子は名シーンのひとつ)

最初、ノクトは頼りにしてないんだなって思いました。まず自分がやるべきことをやるという、とても強いヒロインです。国家間の事情や立場の違いもあり、ノクトとは距離を置いた方がええわって感じかなと。
そういった印象が少し変わるのが、兄レイヴスに本音を漏らすシーンと、氷神が彼女の本音を教えるシーン。
覚悟してはいるけど、ノクトと一緒に生きていきたいと想っていたし、苦しさを隠して気丈に振る舞っていたという。


ハードスケジュールのせいか、かなりしんどそう。兄を頼ることも。
この直後に荒ぶる水神に誓約を行ったのかと思うと・・・。
ノクトとは再会できたものの、まともに会話する機会もなく帰らぬ人となってしまう。
彼女がこの世を去ってから星の病が瞬く間に広がり、物語も佳境へ。
(テネブラエの探索を期待していたのに、残念でした;)



■アーデン・イズニア
なにかとノクト達の一歩先を行く、うさんくさい男。
正体は帝国の宰相、というのは味付け程度でしかなくて、ルナフルーレ様を刺した瞬間から悪役として本領発揮。ノクトを煽りまくる。
宙ぶらりん状態のノクトを「真の王」にすべく、あれこれ画策していた。自分を追放したルシス王家へ復讐するために。

かつて、星の病に侵された者は治療手段がないため、殺されていた。ルシス王家に生まれたアーデンだけが、治療できる術を持っていた。アーデンは自分の身体に星の病の寄生虫を取り込むことで、病人を救った。
自己犠牲をいとわず人を救っていたが、身体が寄生虫に蝕まれ、シガイ化。不老不死の身になってしまう。ルシス王位第一継承者でありながら、穢れたアーデンをクリスタルは拒否し、ルシス王家からも追放された・・・という過去を淡々と語った。

たぶん皇帝を上手いこと言いくるめて、ルシス王国を奇襲してクリスタルを奪ったのかなと思います。あとは指輪をはめたノクトをクリスタルに誘導すれば「真の王」の準備がほぼ完了なので、帝国は用済み。皇帝も将軍もなにもかもシガイだらけにして、最終的に世界中をシガイだらけにして、神話の「星を蝕む闇」になった。


「真の王」になったノクトとのファントムソード対決は、締めくくりに簡単なQTEが入るものの、歴代王のファントムソードを次々と繰り出す熱いシーンでした。
アーデンが静かに息をひきとった後、ノクトも死後の世界へいき、歴代王の英霊と共にアーデンを討ち滅ぼしました。

ルシス王家の断絶という復讐は果たしたことになるし、不老不死の呪縛からようやく脱却したわけだし、勝負に勝って試合に負けた感じでしょうか。



■コル・リオニス
王都親衛隊隊長。”不死将軍”とも呼ばれる凄腕の剣士。ゲストキャラ。
ノクト&初見プレイヤーから「祖国がどうしてああなったのか、知ってるのはこの人しかいないのに、何で詳しく教えてくれないんだ」と思うぐらい、最低限のことしか言ってくれない将軍。
ともかく「王家の墓巡りをして力を得ろ」、「力を得ることは王の使命」だと言う。
(クリア後に見返してみると、この「王の使命」は確信をついてます。コル将軍は「真の王」の意味を知っていたのかな?)

しばらく旅に同行してくれるのかなと思ったら、そうでもない。王子ご一行とは別行動をとり、地元ハンターに協力しながら情報収集を行っていた。

10年後、王の剣の拠点で再会。「全ては王のために」



■イリス・アミシティア
15歳。グラディオの妹。ゲストキャラ。
ルシス国が陥落し、レスタルムで避難生活していた。早くも街に馴染んでいて、ルシスとは異なる価値観を吸収している模様。前向きで明るい子。
ノクトに片思いしてて積極的なんですが、ノクトがルナフルーレ様にベタ惚れなのも勘付いてるっぽいのよね。戦闘で使用可能な「モーグリのぬいぐるみ」をくれる。とにかくかわいい。


イリスちゃんを一人で放っておいて、「ジャレットの復讐に行きたい」と思いつきで帝国軍補給基地に侵入するシーンは、疑問を持ちました。しかも尾行ミッションで捕まえたカリゴにはあっさり逃げられるし。「また会うかもなぁ」と軽く済ます4人。ないわー。

スクショを見返して気づきましたが、イリスちゃんがいる時点で(チャプター6)、かなり日が短くなっていました。15時で夕日です。本当に夜が伸びている演出は素晴らしい。

10年後、コル将軍とともにシガイ討伐隊を仕切っているらしい。ノクトに電話で「再会できたら伝えたいことがある」と話しました。
会いたかったのにぃぃぃ!電話だけ( ;∀;)



■アラネア・ハイウィンド
30歳。竜騎士。ゲストキャラ。
帝国の准将。元傭兵ということもあってか、彼女の部下は「傭兵部隊」と呼ばれている。なお、部下の中にFFシリーズでお馴染みのビッグスとウェッジがいて、2人からは「お嬢」と呼ばれている。

4人衆が思いつきで侵入した補給基地で戦闘になる。凄まじい空中戦を繰り広げるものの、残業NGのため華麗に定時退社をキメた。

グラディオ離脱時、例のごとくアーデンの誘導によりゲストキャラになる。
帝国の内情や不信感、仕事辞めたいといった話が聞ける。帝国側の情報は彼女ぐらいしか聞けないので貴重。
チャプター12で再会した時は、前言通り帝国軍を辞めていた。元傭兵部隊を率いて難民の救援活動をしている。
10年後の情報はなし。


以上です。自分でも長すぎて呆れる・・・。他のキャラ紹介は割愛しました。
クリア後に遊べる「追加エピソード」を、これからプレイしたいと思います。

自己紹介

あおはさきの写真

あおは さき

ストーリー・世界観を楽しむことに重きを置くゆるゲーマー。RPGが大好物。
YouTubeにプレイ動画も投稿中。
YouTubeチャンネルはこちら

詳しくは「このブログについて」をご覧ください。


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