PC版『サイバーパンク2077』ネタバレ感想 | 夢の街ナイトシティで派手に散れ

2023/03/12 0

Others サイバーパンク2077


steam版『サイバーパンク2077』を全クリしたので、長文感想を書きました。

『サイバーパンク2077』は、2020年12月に発売した、一人称視点のオープンワールドアクションRPGです。
発売当初はバグが多く、返金騒動になったようです。
現在はバージョン1.61となり、致命的なバグは修正されています。私はPC版(steam)をプレイしましたが、細かいバグはあるものの、進行不能レベルのバグは発生しませんでした。
(チュートリアルが進行しなくなったりしましたが、オートセーブからロードし直せば大丈夫でした)


【ざっくりとあらすじ……】サイバーウェアによる身体改造が一般となった2077年。無政府状態となり、メガコーポ(巨大企業)とギャングが支配するアメリカ西海岸の都市ナイトシティが舞台。

ナイトシティを支配する大企業アラサカは、一部の超富豪層に〈Relic〉プログラムを提供している。〈Relic〉とは、通称"魂の救済"ともいわれており、人間の意識をデジタル化して生体チップに保存するという驚異的なテクノロジーだ。

主人公Vは駆け出しの傭兵だ。ある日、大物フィクサーから特別な依頼が舞い込む。その依頼とは、〈Relic〉の最新プロトタイプの強奪だ。かなり危険だが、その分リターンも大きい。ここナイトシティで成り上がりたいなら、時にはリスクを取らなくてはならない。
しかし、この依頼がVの人生を狂わせることになる――

よくわからないけど面白かった。この一言に尽きます。
本作のメインシナリオは短いです。正直、ストーリーはよくわからなかったです。でも、総合的に面白かったです。
サイドジョブに細かい分岐があり、プレイヤーの行動で結末が変わる展開は楽しかったからです。例えば、車を届けてほしいという単純な依頼でも、実はトランクに人が積まれていて、依頼主を裏切ってトランクの中の人と取引することも可能だったり、意外な結末になったりします。
クリア後にサイドジョブについて調べてみると、「こんな展開もあったのか!」と驚くほど分岐があります。

私は『ファークライ5』で3D酔いになって途中で止めてしまったくらい、FPSゲームは苦手です。しかし、『サイバーパンク2077』は最後まで続けられました。
私のようにRPG好き・FPS苦手な人も楽しめるゲームだと思います。その反面、ドンパチするFPSが好きな方ですと、本作の戦闘は単調に感じるかもしれません。
(3D酔い対策の画面中央の点、モーションブラーのオン・オフ、移動時の画面揺れを軽減・完全オフといった設定がオプションで可能です)

1周のクリア時間は約100時間、バージョン1.61でプレイしました。

よかったところ

  • よく分からないけどストーリーが面白かった
  • NPCの呟きも全て日本語吹き替え!素晴らしいローカライズ!
  • 分岐が多くて様々な進め方がある
  • サイドジョブが程よい短さで面白いし、メール等で後日談があったりする
  • マップの作り込み
  • 成長要素やお金の使い道がたくさんあって長く遊べる(100時間くらい)
  • キャラクターのビルドが複数あり、周回も楽しい

よくなかったところ(主にUI)

  • ステルスプレイが微妙
  • 乗り物運転中のミニマップの尺度が見づらい
  • 装備品のUIが見づらい、服選びにくい
  • メールやチップの文字が小さすぎて読む気無くす

⚠以下、本編のネタバレ全開です。ご注意ください!


マップの作り込みがすごい


ナイトシティを歩いているだけでも楽しいです。オープンワールドゲー好きにはたまらないと思う。


建物の内装も凝ってて楽しいです。


ちょっと残念だったのは、サイドジョブで頻繁に訪れる地区が偏っていること。他にも面白いロケーションがあるのに、車レースで通過するくらいしか絡まなかったのは驚きました。

パシフィカという地区は約半分が立入禁止で探索不可だったり、意外と行けない場所も多いかなと感じました。二段ジャンプを使っても、越えられない壁があったり。
(もしかしたら、今後リリースされるDLCの舞台になる予定地なのかもしれませんが)


似たような路線の『ウォッチドッグス』シリーズでは、クレーンをハッキングして高所に上がれたり、ドローンに乗って空を飛べたりします。それと比較すると、『サイバーパンク2077』はギミックを使った移動手段に乏しく、探索範囲が狭く感じます。
とはいえ、探索要素(収集物)はプレイ時間が膨大になる要因ともなり得るので、オープンワールド系では賛否分かれる要素ですからね。『サイバーパンク2077』は探索要素以外に力を入れてるのかもしれません。しかし、マップの作り込みがすごいのに、意外と行けない場所も多いのは、ちょっと残念でした。

成長要素が豊富で長く遊べる

基本能力となる5つのステータスがあります。肉体、反応、知力、技術、意志です。レベルアップごとに1ポイント振れます。上限は20ポイントです。

各ステータスに付随するパーク、スキルがあります。
パークは、レベルアップやスキルアップ等で獲得できるパークポイントを消費して、アビリティをアンロックできます。アビリティの数がとても多くて、初見プレイ時はパーク画面を眺めているだけでも結構な時間になりますよね😅
パークポイントは、お金を払えばいつでも振り直し可能です。

スキルは、各ステータスに基づく行動を取ると上がっていきます。懐かしの『TES IV:Oblivion』方式です。例えば、ピストルやリボルバーで敵を倒すと、「反応」のハンドガンスキルが上がります。アンテナやアクセスポイントをハックすると、「知力」のブリーチプロトコルスキルが上がります。武器や防具を分解すると、「技術」のクラフトスキルが上がります。スキルが上がると、基礎能力が底上げされて、より効率的に行動できるようになります。
ただし、スキルレベルの上限は各ステータス値までとなります。例えば、「反応」に7ポイントしか振っていなかった場合、ハンドガンスキル・アサルトスキル・ブレードスキルは7レベルで打ち止めになります。

せっかく「反応」に15ポイント振っていたとしても、クイックハックで敵を殲滅してばかりいて、遠距離武器をろくに使っていないと、反応関連のスキルレベルが上がっていきません。ですので、次はアサルト系の武器を使って戦ってみよう!とか、違う戦法を考えるきっかけになりますので、スキルシステムは良かったと思います。


サイバーウェアの身体強化もたくさんあります。能力値によって装着できるサイバーウェアが異なります。
基幹システムを交換すると、クイックハック特化のネットランナーになったり、脳筋のバーサークになったり、サイバー忍者みたいなサンデヴィスタンが発動できたり、様々なプレイスタイルが可能です。

「肉体」や「反応」が低くて高価なサイバーウェアを付けられなくても、「技術」を上げて設計図を集めていれば、クラフト装備で強化することも可能です。
どんなビルドでも、大丈夫です!

ステルスプレイが微妙

他ゲーに比べて、本作のステルスプレイはあんまり面白いと思えなかったです。
まず、初期のスニーク移動速度がめっっちゃ遅い。この時点で「これは無理だ」と思っちゃいました。
他ゲーだとサイレンサー付きの銃でスニークアタックすればダメージボーナスが入ったりするんですけど、このゲームはそういうの無いんですよ。
ヘッドショットでも一撃では倒せなくて、接近してテイクダウンするしか方法がない。でも、移動速度めっちゃ遅いから「これは無理だ」ってなる。

敵の視野が広くて発見されやすく、身を隠せる場所がすごく少ない上に、監視カメラが多くて大変ですし、1人が警戒状態になったら施設全体が警戒状態になって一向に解除されなくなるし、敵の行動がワンパターンでイラっとしてくるし、それに加えてスニーク移動速度の遅さ!
別に暗殺者でもないし、ドンパチやっても問題ないんだから、そっちの方が早いんですよ。
(依頼主に「騒ぎを起こさないで」と指示された仕事でドンパチやっちゃうと、報酬が減ってしまいますが、クリアは可能です)


ステルス系のパークを取れば忍べるようになるのかと思ったら、そうでもないんです。むしろ、ハッキング系のパークを取った方が忍べます
敵の陽動、かく乱、妨害、遠隔ステルスキルといった隠密行動は、全てクイックハックで可能だからです。ハッキング特化のビルドにすると、建物の裏で一歩も動かずにクイックハックだけで制圧できるようになります。
しかも、ハッキングは隠密行動だけでなく、探索や金策でも役立ちます。ハッキング(知力)が有用すぎて、ステルス系(意志)にポイント振る意味あるのか?とさえ思う。

好きなサイドクエストランキング

  1. ピーターパン事件(狩り)
  2. デラマン(人間らしさ~結句反復~心のありか)
  3. ペラレス夫妻(権力との闘い~覚めない夢)
  4. Samuraiの同窓会(反骨~新たな苦しみ~至上の想い)
  5. ジョディの個人クエスト(ピラミッド・ソング)
  6. ブレンダン(視界良好~落書き~からくり少年)
  7. タロット収集(丘の上の愚者)
  8. ケリーの個人クエスト(船上のカクテル)
  9. パナム達とバジリスク強奪(友人の力を借りて)
  10. 怪しいBDにホイホイ引っかかるV(よい夢を)


『サイバーパンク2077』のサイドジョブの多くは、程よい短さでサクッと終わります。選択によっては続きのサイドジョブが発生します。完了後、メールやテレビニュースで後日談が語られるのも良かったですね。
(デラマンをコア破壊で解放したら、皆からメールがきて微笑ましかった)

ただ、スッキリ解決して終わる話ばかりではありません。例えば、ペラレス夫妻の依頼自体は完了するものの、黒幕が分からないまま終わります。主人公は傭兵ですから、依頼内容だけをこなせば十分なんです。深入りしても良いことは一つもありません、ここナイトシティでは特に。しかし、もやもやした終わり方が好きではない方は、消化不良に感じるかもしれません。

ランキングには入れませんでしたが、「THEY WON'T GO WHEN I GO/聖なる男」は衝撃的で印象に残っています。

股間火吹きマンのやつは「もう……らめええええ!」で笑ってしまい、ハンドル操作を誤って事故りました。おかけで病院に間に合わなくて、股間爆発マンになってしまいました。間に合った場合は、後日連絡がくるらしいです。

あと、パドレの依頼「サイコファン」で拾える50年前のSamurai同人小説(情熱のオムレツ)は笑っちゃいました。ジョニーが何も言わないのも笑える。

ストーリーのよくわからない部分

世界設定がよくわからない。原作の知識必須

原点のTPRG『サイバーパンク2.0.2.0』の知識がないと、ついていけません!
私は前情報なしでプレイしたのですが、第四次企業戦争~アラサカ・タワー襲撃事件~統一戦争の歴史、オルト・カニンガムとソウルキラーの設定が、よく分かりませんでした!
『サイバーパンク2.0.2.0』を知っている前提で作られていると感じました!

下記の記事で原作の解説が読めます!
▼プレイ前に読みたい「サイバーパンク2077」前史・徹底解説。英雄ジョニー・シルヴァーハンドの足跡から“暗黒の未来”を振り返る

ゲームですと、ジョニーの記憶(オルト誘拐事件、アラサカ・タワー襲撃事件)を追体験する場面があります。しかし、作中でオルトが言ったように、人の記憶というのは時間と共に薄れていき、やがて捻じ曲がっていきます。プレイヤーが追体験したジョニーの過去も、捻じ曲がった記憶の可能性があります。ですから、上記の原作解説を読まないと、実際は何が起こったのか、いまいち理解できません。

ジョニーは「ロッカーボーイ」と呼ばれ、主人公のような傭兵は「ソロ」、ハッカーのことは「ネットランナー」、企業に所属する人は「コーポ」、荒野の無法者は「ノーマッド」と呼ばれるのですが、原作TPRGのロールが元ネタになっているんですね。後から知りました。

ゲームでは中ボス戦として登場する「サイバーサイコシス」ですが、初見プレイ時はサイバーサイコシスの設定がよく分かりませんでした。
後で原作TPRGのルールを調べたところ、各サイバーウェアには「人間性コスト」という数値が設定されており、サイバーウェアを埋め込みまくって機械化すればするほど人間性を失い、サイバーサイコを発症する設定だと知りました。
しかし、ゲームでは「人間性コスト」設定が無く、主人公Vはサイバーウェアを埋め込みまくってもサイバーサイコ化のリスクも何も無く、全く問題ないんですよ。だから初見時は「サイバーサイコシス」になる理由がよく分からなかったんですよね。
原作TPRGのルールを見たら、そういうことだったのか!と納得しました。

おそらく「人間性コスト」設定はオープンワールドの自由度と相性が悪いでしょうから、本作には実装されなかったのかなぁと思いました。
その代わり(?)、ゲームでは「サイバーサイコ発症の原因はサイバーウェアとは限らない」と言及されており、様々な要因によってサイバーサイコ化するという物語性が付随しています。

ライフパスのストーリーが短すぎてわからない


本作は主人公の生い立ち(ライフパス)を3つから選択できます。
私はコーポを選択したのですが、巨大企業のエリート社員を満喫することもなく、一瞬で終わってしまって、いまいち理解できませんでした。しかも、私は前提知識がなかったので、主人公の勤めるアラサカ社がどんな企業なのかも分からなかったですから。
ライフパスのストーリー、短すぎませんか?

別ゲーですが、『Dragon Age: Origins』というファンタジーRPGも主人公の出自を選択できるシステムがありまして、各種族の生活・暮らしを通して世界観が分かるようになっていました。
『サイバーパンク2077』も、それぞれの生活を体験することで世界観が分かるのなぁ~と予想していたのですが、全然そんなことなかったです。

ライフパスの選択は、終盤のルート分岐を選択する際に真価が発揮されると思いました。逆にいえば、終盤以外はあんまり影響ないんですが…。

コーポVのストーリーについて

全クリ後に改めて見返してみて、やっとコーポラットのストーリーが分かりましたので、書いておこうと思います。
Vはアラサカのナイトシティ支社の防諜部に所属するエリート社員です。陰謀・裏切りは日常茶飯事のようで、本日もフランクフルトで情報漏洩事件が発生し、アラサカは月面基地のライセンスを失いかねない緊急事態に陥ります。
上司に呼び出されたVは、フランクフルトの後始末を任されるのだろうと予想し、ストレスで吐きながら親友ジャッキーに愚痴ります。
上司のオフィスに向かう途中、昔からの知り合いのフランクと久々に再会します。フランクの上司は特殊作戦室の室長アバナシーです。Vの上司ジェンキンスは、アバナシーによって出世のチャンスを潰された因縁があります。

上司ジェンキンスのオフィスに行くと、欧州宇宙機関の理事会中継が流れていました。月面基地ライセンスをめぐって採決が行われる時、ジェンキンスがネットランナーに指示を出すと、理事が一斉にハッキングされて死亡します(脳を焼かれた)
すぐさまアバナシー室長から怒りの電話が入りますが、ジェンキンスは「しかしライセンスは失わずにすみましたよね」と反論して電話を切ります。
ジェンキンスは出世の邪魔をするアバナシーを排除したがっており、Vにアバナシーの身辺調査の記録チップと現金を渡して、やんわりと暗殺を指示します。
Vがオフィスを出ると、部下のカーターがレポート片手に待っていました。Vはメールで送るようにカーターに伝えると、直ぐにジャッキーと会う約束をして、AVに乗ってリジーズ・バーに向かいます。
(ちなみに、Vのデスクの引き出しに『ウィッチャー3』のシリがいるよ!))

リジーズ・バーにて、Vはジャッキーにアバナシー暗殺を依頼しますが、断られます。
そこへアラサカのエージェントがやってきて、Vに解雇を言い渡し、アバナシーのデータチップを要求します。エージェントはVの命をも要求しますが、ジャッキーが止めに入り、事なきを得ました(ここのジャッキーかっこいい)
Vは社内ネットワークから遮断され、会社支給のサイバネティクスが全て機能停止され、トラウマ・チーム契約は解消、銀行口座は差し押さえられて、社宅も使用不可になり、一瞬のうちに全て失いました。
絶望するVに、ジャッキーが「貰った現金でやり直せばいい。再出発だよ」と励ますのでした。
以上。

元上司や部下のその後 ※ネタバレ注意

このゲームは登場人物が多いので、冒頭にチラっと出てきた上司や部下の名前までなかなか覚えられません。
全クリ後に調べてみたら、元上司たちのその後も描かれていることが分かりました。

フランクはコーポ専用クエストに登場しますので、一番印象に残りやすいですね。リストラされて自暴自棄になり、選択肢によってはVに返り討ちにされます。
ジェンキンスは慰霊堂に名前がありますので、死亡したようです。
部下のカーターは、シティセンター東の橋に彼の車(マイマイ)が放置されており、橋から飛び降りて死亡したことが分かります。残されたチップによると、アバナシーにVを密告したのは彼だったようです。
アバナシーは、悪魔ルートでノース・オークの邸宅に乗り込む時、セキュリティに「アバナシーの指示で施設の安全確認に来た(コーポ選択肢)」と嘘をつくと、彼女は2日前に自殺したと言われます。

というわけで、コーポVのストーリーに登場した人達は、ほとんど死亡してしまうんです。さすがナイトシティだねぇ…。

ヨリノブの目的がわからない

ヨリノブは、Relicの設計者ヘルマンを引き込み、研究所からRelicプロトタイプを盗み出して、紺碧プラザに一時保管していました。その時の様子はエヴリンのBDで見れますね。ヘルマンが電話越しに「お父上がブチギレますよ。Relicはちゃんと保存しないと破損しますからね」と警告していました。
その後、ヘルマンはサブロウにチクりました(メインジョブ「時間稼ぎ」にて、タケムラが「ヘルマンがサブロウ様に警告した」と言っています)
サブロウはRelicを取り戻すため、紺碧プラザにアポなし突撃訪問し、ヨリノブに殺されました。

ここまでは理解できたのですが、ヨリノブがRelicをネットウォッチに引き渡そうとした理由が分からないんですよ。
父親を殺してまでRelicプロジェクトを阻止しようとしたヨリノブですが、盗まれたRelicを探さないのは何故ですか?父親が死んだら、Relicはどうでもよくなったのですか?ネットウォッチとの取引はどうなったのですか?


ヨリノブの計画にV(とジョニー)が協力するルートが無かったのが残念でした。ヨリノブってジョニーの影響を受けていたドンピシャ世代ですし、立場は違えど目指す方向は同じですからね。

勝手な憶測ですが、エヴリンのクエストラインからヨリノブルートが削られたんじゃないかな?と思ってしまう。
というのは、エヴリンの計画がヨリノブの計画とガッツリ被っているからです。無名で何の後ろ盾もコネもないエヴリンがネットウォッチに根回して取引できるとは考えにくく、本来はヨリノブ主導の計画だったのでは?
たぶん元の設定ではエヴリンとヨリノブは協力関係にあって、エヴリンを介してヨリノブルートにいく分岐もあったんじゃないかなぁと勘ぐってしまうんですよ。
エヴリンの謎の大物感といい、やたらRelicに詳しい点といい、その方が納得いくんですけど。
ともかく、ヨリノブがぽっと出のキャラで終わってしまったのは残念でした。

ヘルマンの設計図は誰も解読できないのか?

苦労してヘルマンを拘束したのに、手に入れたRelic設計図は10%しか解析できないとか泣けてくる。この設計図って使い道あったんでしょうか?
隠れ天才テッキーのジョディに設計図を見せたりする選択肢が無いのが残念でした。

ジョニーがVの影響を受けているのは何故?


Relicプロトタイプの仕様上、Vが徐々にジョニーの意識に上書きされているのは分かります。しかし、その逆は起こるのでしょうか?
いつも自分の話ばっかりな唯我独尊男ジョニーが、Vに影響されて変わるとは思えないんだけどなぁ。ヘルマンが言った通り。

ヴードゥー・ボーイズのアジトを出た後、ジョニーとの会話イベントで、「Relicのせいで互いの記憶が混じり合っている」というセリフがありました。ジョニーもVの記憶を見たようです。
かといって、Vに歩み寄る雰囲気は全くないですし、距離が縮まった感じではないです。
この辺の話もメインシナリオからカットされた気がします。本来はもっとお互いをよく知るイベント等があったんじゃないかなぁ。

1周目はバッドエンドになった話 ※ネタバレ注意


終盤のルート分岐ですごく悩みました。
コーポ出身Vでスタートしたので、アラサカに出戻りはアリかなぁと考えたものの、ここまでの道のりでVもプレイヤーもジョニーの影響を少なからず受けてきたので、その彼に「アラサカに魂を売るのか」とまで言われたら選びにくいです。今やVだけの身体じゃないですからね。Vとジョニー2人分の魂を売ることになりますから、そこまでして生にしがみつきたいのか?と思うと微妙なんですよ。

でも、パナム達に協力依頼したら多数の犠牲が出そうで、こちらの選択も躊躇してしまう。現にAV墜落時はスコーピオンが死亡してしまいましたからね。今、クランはミリテクに目をつけられている状況なのに、次はアラサカに喧嘩売ろうぜ!とは頼みにくいし、そこまでしてVは生きたいのか?と思うと微妙。

かといって、ジョニーの案は選びたくないです…。50年前とは話が違うわけで。ローグもジョニーも打倒アダム・スマッシャーにこだわっている節があるのですが、理由を聞いてもいまいちパッとしない。ローグを引っ張り出してまでアダムを倒したいと言うジョニーの気持ちが分からねぇ。しかも、ジョニーは大儀のためだとか言ってローグを利用していたのに、今回も彼女の未練につけ込む気満々なのが、すごく嫌

選択肢を一旦選んでみたものの、「やっぱり考え直す」で止めてみたら、4つ目の選択肢『全て忘れる』が出ました。
誰かを巻き込んでまで生きたいと思えないし、アラサカに魂を売るのも嫌、だったら『全て忘れる』のもアリなのかな…。でも、これこそ究極のわがままかもしれない。それならジョニーに身体を渡した方がいいですよ。じゃあ、やっぱりローグを巻き込んでアラサカ・タワー襲撃するか…。いや、それもなぁ~~~!

こんな調子で悩んでいたら、ジョニーが5つ目の選択肢『アラサカに単身カチコミをかける』を提案しました。
4つとも選べないプレイヤーに向けて5つ目の選択を用意してるなんて、すごいゲームだな!と思いました(後で気づくのですが、これは正規ルートではありませんでした)
誰も巻き込まない、一か八かの単身カチコミに賭けることにしました!

そしたら、次の場面でさっそくアラサカの警備員と対峙してて驚きました。アラサカ・タワーに向かうシーンがすっ飛ばされて、いきなりドンパチ始まるなんて予想外ですよ!最高に狂ってやがる。
しかも体力が削られるペナルティ付きな上に、常時Relic不具合のノイズで画面が揺れますし、途中オートセーブも入らないし、敵の数も非常に多いです。ラスダンの難易度おかしいだろ!!って思いながら必死で戦っていたら、アダム・スマッシャーご登場。
わんさか敵が出てきて銃弾の雨を降らせる中、アダムも自動追尾ミサイルをバシバシ撃ってきて、正直アラサカ舐めてたことを後悔しましたね
アダムがジャンプした瞬間、クイックハックしようとしたら、ハッキング不可(ジャンプ中は無敵時間かよ…)になってて死を覚悟しました。そのままアダムに叩き潰されてゲームオーバー。ロード画面が出るかと思いきや、なんとエンディングに突入
皆のメッセージが流れるんですが、どうやらVは自ら命を絶ったという話にされていて、うわっ容赦ねぇなこのゲーム!と衝撃を受けました。


でも、アダムのスマッシュで完膚なきまでに潰された時、ジョニーの無念さがやっと分かりました。次こそは倒してやる!と思った矢先、容赦なくエンディングに突入して、悶々としてしまいましたからね。
というわけで、私の初見プレイは単身カチコミでアダムに潰されてエンディングとなりました。まず最初の3つの選択肢が選べなくて、追加の『全て忘れる』選択肢も選べなかった結果、5つ目の選択肢を選んだ次第です。

これはこれで、ナイトシティらしい終わり方だなと思いました。
ナイトシティで成り上がろうとする奴なんていないんですよ……。高みを目指す夢見がちな奴、己の力を過信して危ない橋を渡る奴、石橋叩いて渡ってるつもりの奴、みんな一瞬で全て失っていくから。ジョニーが言ったとおり。「ナイトシティは破れた夢、打ち砕かれた希望、そして巻き上げられたカネを燃料に動く歪なマシンだ」

とはいえ、さすがに難易度おかしいと思って調べたんですよ。
そしたら、5つ目の選択肢は隠しルートだったと知りました。これは正規ルートではなかったようです。だから異様に難易度高かったんですね…。
隠しルートの条件をwikiで調べたところ、油田でジョニーに「分かった。これが最後のチャンスだぞ」と言うとフラグが立つらしいです。フラグを立てた状態で、ルート分岐の選択肢を4分くらい放置すると、ジョニーが隠しルートを提示するそうです。私は運よく初回で隠しルートが解放されたみたいですね。
ということは、私は分岐で4分以上も悩んでいたことになりますね…。これだけ悩むってことは、このゲームに入れ込んだ証拠なのだろうと思います。良いゲームでした。

そしてリベンジへ

今度は装備とサイバーウェアをしっかり整えて、再び隠しルートに進んでアダムを倒しました。
(クラフト装備でアーマー値もりもりにしたら、銃弾の雨も耐えられるようになりました)

神輿に接続した瞬間、オルトは約束通りにジョニーとVの精神を分離させました。あとはVの精神を身体に戻せば完了……のはずですが、オルトはVの肉体の状態を計算に入れていませんでした!なんてこった!
Relicは宿主の精神や記憶だけでなく、遺伝子をも再構成してしまうそうです。もはやVの身体はジョニーの遺伝子に書き換えられた状態なので、Vのコンストラクトを身体に戻したとしても、適合せずに半年間しか生きられないそうです。
ここで最後の選択肢。ジョニーに身体を渡して、Vはオルトの一部になってブラックウォールの向こう側(サイバー空間の深淵)にいくか、それとも元の身体に戻って最期までVとして生きるか。

ジョニーのことは好きじゃなかったけど、ただ一つの約束(Vの身体は乗っ取らない)を守ってくれたのは感謝しています。
私はVとして死ぬことを選びました。


アラサカ・タワーに単身カチコミかけて神輿を破壊し、"魂の救済"プロジェクトを潰してアラサカを失墜させたVは、生ける伝説になりました。今やアフターライフのトップになり、ジャッキーと夢見ていた「メジャーになる」を実現しました。
ボスの座を降りたローグが、ジョニーに対する思いと信念を語ってくれました。
たしかに、ジョニーがいたからこそ、Vもここまで来れたのだと思いました。

ミスター・ブルーアイズという謎の人物からの依頼で、宇宙カジノのクリスタル・パレスに乗り込み、顧客データを回収することになりました。非常に危険な仕事らしいので、私はVの最期になるんじゃないかと思いましたね。Vも決意してる感じでしたし。派手にくたばってアフターライフのレジェンドに名を連ねることでしょう。
私はジョディとロマンスしていたので、仕事に行く前にジョディと2人で過ごしました。彼女は街を出たいと言い出して、最後は別れることになりました。
ジョディはナイトシティを出た方がいいと思ってたから、これでよかったです😭

1.5周目で悪魔ルートもやってみた

コーポVだと悪魔ルートはしっくりきますね。「私は防諜部にいたので、この会社のことはよく知ってます」的な選択肢がめっちゃ出ます。このためのライフパスでしたか…!

1周目ではタケムラが死亡してしまったので、隠れ家のところからやり直してタケムラを助けた後、悪魔ルートに進みました。やり直して正解でした。このルートはタケムラがいないと虚無だと思います。

タケムラはサブロウに忠義を尽くし、ヨリノブを討ち取る寸前までいきましたが、ハナコの命令で思い留まりました。サブロウの目的(ヨリノブをRelicの宿主にすること)は知らされていなかったようで、少し動揺していました。しかし、そんなことでサブロウへの忠誠が揺らぐタケムラではなかった。

その後、サブロウはヨリノブの身体を乗っ取り復活。タケムラは「正義が為された」とご満悦ですが、現在は警護の任を解かれて高松に異動になったそうです。異動理由までは教えてくれませんでした。


軌道ステーションにタケムラが武器を持ってきたから、初見時はタケムラに撃ち殺されるのかと思ってチビりそうになりました。バグで手に武器がくっついたままになっていただけでした…。こういうバグは地味にビビるんだよ…。

VのRelic摘出手術は成功したものの、既にVの遺伝子は変異しており、半年間しか生きられない身体になってしまいました。そこで、タケムラから"魂の救済"プロジェクトに誘われます。契約書をスクショして、ちっさい文字を拡大して読んでみたら、記憶痕跡の譲渡契約でした。ジョニーが言った「アラサカに魂を売る」が、文字通りだったとはたまげた。
ここまできたら、即決で売りました!軌道ステーション内に神輿のサーバーがあるので、すぐ隣の部屋で"魂の救済"プロジェクトに参加することになりました。

実はこのプロジェクト、まだ実験段階なんですよね。サブロウは自分の子供の身体を利用したので、記憶痕跡が適合できたそうです。世間的には、サブロウの復活劇を人権擁護団体などが抗議していたり、物議を醸しています。今後、"魂の救済"がどうなるのかは不透明です。Vはタケムラを信じるしかありません。
タケムラと香川でうどん食べるVが見たかったなぁ。

ジョニーについて


船上でケリーがギターを弾くところは、好きなシーンのひとつです。あのジョニーが一言も喋らない珍しい光景も見れます。何のセリフもなく、ケリーの鼻歌とギターの音色だけが流れるシーンですが、スキップせずに聞き入ってしまいました。

ナイトシティについて、ジョニーはこう言いました。
「どう生きるかじゃない、どう死ぬかだ」
そうは言っていても、ジョニーは自分の生き方を後悔しています。大義のためだと扇動して、自分勝手に振舞って、仲間たちを失望させたこと。"打倒・企業の植民地主義"を掲げてアラサカを襲撃し、多数の犠牲が出たにもかかわらず、結局何も変えられなかったこと。
ローグの話にしろ、ケリーのためにSamurai復活させる話にしろ、神輿の破壊にしろ、アダムへの復讐にしろ、ジョニーの後悔と反省にVが付き合ってる感じですが、そこがすごく人間臭いですよね。
ジョニーのことは好きじゃないけど、嫌いにはなれませんでした。
一緒にジェットコースター乗ったり、楽しい瞬間もありましたからね…。
(なんたってキアヌ・リーヴスだし!)

終わりに

エンディング2種類(隠しルート→太陽エンド、悪魔ルート→魂売るエンド)やってみて、ようやく分かったのですが、ノーマッド集団が企業に立ち向かう展開の方がきっと熱いですよね。次はノーマッドVでパナムルートをやってみたくなりました。
ビターエンドも好きなので、コーポVで悪魔ルートは楽しめました。
周回も楽しいし、長く遊べる良いゲームだと思いました!

自己紹介

あおはさきの写真

あおは さき

ストーリー・世界観を楽しむことに重きを置くゆるゲーマー。RPGが大好物。
YouTubeにプレイ動画も投稿中。
YouTubeチャンネルはこちら

詳しくは「このブログについて」をご覧ください。


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